5 予感

シェイドファーがタイガークローに突撃していき

爪を出してない前足を突き出した。

 

タイガークローはさっとよけ

シェイドファーはさらに後ろに回り

また同じように前足を突き出す。

 

タイガークローが横に飛んでよけてふさふさした灰色の猫の背中に

飛び乗り仰向けにした。

 

仰向けになったシェイドファーはすぐに起き上がり

体の毛を整えスティールポーたちに向かって口を開いた。

 

 

「見たとおりタイガークローは俺の攻撃を一撃も受けなかった。

 戦いではチャンスを見て攻撃しないと体力を消耗して相手にやられてしまう」

 

 

スティールポーたちは同時にうなずいた。

 

 

「ラビンポーは俺が相手をする。おまえたちは右の谷にいって

タイガークローにみてもらってくれ。」

 

 

そういうとシェイドファーはラビンポーを連れて

谷間のはじへ歩いていった。

 

「やったね!タイガークローに教えてもらえるなんて!!」

ダガーポーは目をかがやかせた。

 

「ねぇ、、、ダガーポーは怖くないの?」

「なにが、、?」

「タイガークローだよ。。!」

「何でそんなこときくのさぁ。。?」

 

ダガーポーは驚いた顔をスティールポーを見る。

 

 

「だって・・・・・・・うぅ・・・」

 

 

スティールポーはため息をついてうつむいた。

ダガーポーはしばらくするとまた目を輝かせた。

 

 

「僕はとっても尊敬してるよ。

強いし!忠実!そしてかっこいいし!」

 

 

その声が聞こえたのかタイガークローの耳がピクッと動き

相変わらずおおきく胸を張り先頭を歩いている。

 

谷間に着くとタイガークローはすぐに座り込み、

スティールポーたちもその前に座った。

 

タイガークローは二人を交互に見ると

ゆっくり口を開き何か言った。

 

が、その声は鋭い猫の叫び声にかき消された、、、、、、

 

 

「何事だ!!!?」

 

 

タイガークローはあたりをみわたす。

 

「シェ、シェイドファーとラビンポーのいるところから

                     声がします!!!」

 

ダガーポーがあわててて叫んだ。

 

「後、、、かいだことのない匂いがします!!」

 

タイガークローはさっとうなずくと

何も言わずに声のするところへ走り出した。

 

スティールポーとダガーポーもその後を全速力その後を追った。